文章で人の心に訴えることが重要
人は何か行動する時、必ず思考や感情が関係しています。
「オシャレをしたい」と思えば、洋服やアクセサリーを買うし
「今日は気分がいいな」と思えば、普段は飲まないビールを買って帰る日もあるでしょう。
私たちの消費行動には全て心理が影響しています。
心理とは本能的な心の動きなので、強く自制しない限り心が動いてしまうものです。
詐欺師たちはこういった本能を悪用し、人を騙しています。
残念ですが、人間に心理という本能がある限り、詐欺事件はなくならないでしょう。
さて、人間心理を悪用することは断じて許されませんが、正しく利用することができれば、
商品やサービスのPRや販売に結び付けることも可能です。
今回は人の心を動かす文章について、軽く触れてみたいと思います。
1.不安を煽られると、人の心は動いてしまう
たとえば、無料オファーには「先着100名様」や「○月×日まで申込み受付」など
人数や時間を限定するマーケティング手法がありますが、
実はそれも人間心理に呼びかけるマーケティングのテクニックだったのです。
「先着100名様限定」や「○月×日まで」というセールスコピーは
人の心をザワつかせます。そして、そこで追い打ちです!
「あなたのマーケティングは、間違っているかもしれません」
「年収300万円から年商1000万円の事業主になりたくないですか?」など
顧客の持っている潜在的な不安を刺激することが出来れば、
コンバージョン(リスト登録またはリスト集め)に至る可能性はグッと高くなります。
2.不安が強くなるほど、人は購買意欲が高まる
「溺れる者は藁をも掴む」と言いますが、人は強い不安を感じていると
購買行動を選択しやすくなることが人間心理の研究から解っています。
極端な例を挙げますが――
1970年代に起きたオイルショックでは原油高騰をきっかけに
物資不足が噂されたことによって、洗剤やトイレットペーパーを
買い占めるような買い付け騒動が起きました。
オイル・ショック(和製英語:oil + shock)とは、
1973年(第1次)と1979年(第2次)に始まった(ピークは1980年)、原油の供給逼迫および原油価格高騰と、
それによる世界の経済混乱である。
石油危機(せきゆきき、英語: oil crisis)または石油ショックとも称される。“
そして、まだ記憶に新しい東日本大震災(2011年3月11日)の時も同様に、飲料水や缶詰をはじめコンビニ弁当や菓子パン、トイレットペーパーなどのあらゆる生活必需品の買占め騒動が話題となりました。
これらの例は生活に密着しているため規模が大きいですが
「もう買えなくなる」「今しか買えない」と不安を感じると
安心するために購買意欲が高まることが解っていただけたでしょうか。
3.不安にさせたら、必ず安心する場所を与えてあげる
売れるマーケティングは不安にさせるだけではNGです。
「あなたのライバルは、その先を進んでいる。このままでは差がつく一方」
「君が年収300万円を超えないのは、ビジネスレベルが低いから」
――これだけでは、身も蓋もない罵詈雑言ですよね。
そこに
「このセミナーに参加すれば、あなたはライバルを追い越すことができる!!」
「ビジネスレベルを年収1000万円に引き上げる方法がこの本には詰まっている!!」
と一言添えるだけで、コンバージョン率はグッと高くなります。
ポイントは――
①ターゲットが不安に感じていることを明文化し、きちんと認識させる。
②その問題点に対して自分の商品がどのようにアプローチして、
不安や問題点を取り除いてあげるのかをハッキリつたえる
――ということです。
4.人は「得る喜び」よりも「失う恐怖」の方が大きい
「無くしてから大切なものに気づく」や「逃した魚は大きい」という言葉があるように、
人は得ることによる喜びよりも、失うことに対して過大評価する傾向があります。
つまり「これを買って身長を10センチ伸ばそう」というよりも
「君より10センチ身長が高いヤツに奪われるかも」の方がセールスコピーとして優秀ということです。
5.上手に煽ればコンバージョンに結び付く
広告でも「期間限定。半額セール」「先着100名様。今なら○○をプレゼント」などを見かけますよね。
限定感を出すことですぐに行動させるように促していますが、
今回はさらに行動力を高める一案として「不安を煽る」という方法をご紹介しました。
くれぐれも、注意して活用してくださいね。