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三山純とビジネス

この数年、ジョギングやウォーキング、登山、フィットネスクラブ等の国民のスポーツ熱が高くなり、スポーツ人口が増加していることにともない、スポーツ関連のサプリメントも需要拡大および底辺の広がりを見せつつある。特に現在はマラソンブーム。今年の東京マラソンも3万5000人の募集のところを31万人強(競争率8・9倍)の一般ランナーたちが応募した。東京の皇居周辺もマラソンを楽しむ人たちのための施設が増えている。その施設には着替えるロッカーやシャワー等が完備しているほかに、スポーツサプリメントが置いてあり、スポーツサプリへの理解度も深まりつつあると見てよい。
スポーツサプリメントについては、すでにオリンピック候補のアスリートらには本格的に使用している話をよく耳にする。明治製菓や味の素などの食品関連の大企業が普段の練習の際に食事の栄養指導とともにスポーツサプリを取り入れていく方法を試しており、最近では、様々なスポーツサプリ企業が様々な優れた競技力を持つ選手と提携しているのが実態だ。
例えば、還元型コエンザイムQ10を展開するカネカは、カヌー・スプリント競技の北本忍選手に還元型Q10を提供している。09年のカヌー・スプリントW杯(チェコ)ではシングル500mでみごと金メダルを獲得しているが、北本選手は、厳しい練習の翌日は起きるのがつらく疲労困憊であったのが、還元型コエンザイムQ10を取り入れてからは、練習の疲れが翌日にはきれいに取れているといい、アテネ五輪の際は予選の疲れが決勝で抜けなかったが、還元型Q10を取り入れていた北京五輪では6日間の予選と決勝とも常にフレッシュな体でレースに臨め、自分としては最高のパフォーマンスを発揮できたという。還元型Q10にはエネルギー産生という大きな特徴があり、細胞の中のミトコンドリアでATPを産生し、身体を疲れにくくすることができる。このようなエピソードはアスタキサンチンやアミノ酸BCAAなど様々なサプリ成分で行われている。最近は配合成分として、プロテインやビタミンのほかにも、グルタミンやシトルリンなどのアミノ酸、D―リボース、α―GPC、アンセリン・カルノシン、CLA(共役リノール酸)、オクタコサノール、カルニチン、大豆ペプチド、オリゴノール、ピクノジェノールなどがスポーツサプリに採用され注目を集めている。
昨年末に三重大学で開催された「スポーツサプリシンポジウム~スポーツサプリの効果的な実践法~」では、主催者である三重大学の幹渉教授は講演の中で、筋力の向上にBCAA,グルタミン、持久力の向上としてオクタコサノール、BAAMなどを挙げたほか、アスタキサンチンの効用も説き、現役の陸上選手らがパネルディスカッションに登場し、スポーツサプリメントへの意識や、摂取するタイミングなどを話し、ユニークなシンポジウムとなった。
スポーツサプリを含むアクティブ&ウェルネスフーズ市場(富士経済調べ)は2008年~2009年で約5900億円規模に成長し、近年はメーカー参入が相次ぎ、価格競争が激化している。これからは新しいスポーツサプリの新素材の登場と、一般スポーツ愛好者への理解の深化を求め、さらなる市場拡大を期待したい。

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