日別アーカイブ: 2015年11月24日

三山純のWEBライフ!

消費者庁始動で規制強化か?

三山純が語る

これまで厚生労働省で行っていた食品表示等に関する業務(食品衛生法、健康増進法の規定に基づく表示基準の策定等)が2009年9月1日付けで消費者庁へ移管され、消費者・事業者双方の情報が完全に一元化する体制がはじまった。新体制により規制緩和を期待する一方で、規制強化とならざるを得ない雲行きになっているとの意見が、厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課・新開発食品保健対策室の尾崎俊雄室長から出された。尾崎氏は今月から消費者庁食品表示課の担当官であり、その言動に注目が集まっていた。

三山純がさらに語ってみた

日本健康・栄養食品協会主催で8月24日と26日、大阪と東京でそれぞれ開催された消費者庁設置説明会で語った尾崎室長は「今までの食品法に加えて新たに消費者安全法ができることから、消費者庁誕生によって健食業界への規制は厳しくなると考えられる」とする率直な意見を語り、さらに他の具体的な案件についても「トクホ審査でカプセル形状は現時点では認められないという意見が出ている」「要望されていた北海道に権限を与える道州制は、許可するのは難しい」「消費者に多くの情報を基本的に公開する体制となり、その一部が風評被害となることが心配される」「消費者団体からの健康食品への眼は思ったより厳しい」「表示緩和の前に安全対策による信頼性確保が先決となる」などと規制緩和を求める業界にとって逆風となるコメントが目立った。

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消費者庁の健康食品関連の執行部門は、健食表示やトクホ申請窓口などを担当する「食品表示課」と、景品表示法など担当する「表示対策課」、消費者安全法・すき間事案を行う「消費者安全課」、「取引・物価対策課」に分けられている。トクホ申請は、申請者が食品表示課に申請し効果の判断を消費者委員会の新開発食品専門調査会が行い内閣府食品安全委員会にリスク評価を依頼する。そのあと消費者委員会が改めて安全性と効果の判断をして内閣総理大臣が許可することになる。消費者委員会は必要があるときは内閣総理大臣に対して、被害の発生や拡大防止に関し必要な勧告をすることができ、消費者庁と消費者委員会は対等とする強力な権限を有している。尾崎俊雄室長は「消費者委員会のメンバーには食品の機能性に関する専門家はいない。また消費者庁の食品表示課は担当する分野が広がることから、これまでの厚労省ように健康食品の案件について専門に担当する者がいなくなった」とした。トクホの申請を担当する食品表示課は農水省出身者が担当することが決まっているが「トクホ申請は厳しくなるか?緩和されるか?は食品表示課の課長次第」とした。
厳しいコメントが続いたが、先の衆院選で政権を獲った民主党が消費者庁と消費者委員会の委員の再考を求める談話を発表していることから、大きな人事変革の可能性も残っている。
・・・というわけで
今回の三山純コラムは終わります。

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三山純

三山純のWEBライフ!

エナジードリンク市場について

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若者を中心に人気沸騰中のエナジードリンクは、クラブやダーツバーなどのプレイスポットのみならず、学生や中高年サラリーマンが集う雀荘でも飲用されていることを最近実感した。飲み放題のコーヒーやドリンクバーがあるのに、学生が囲うテーブルには「レッドブル」や「モンスターエナジー」が並ぶ。缶チューハイや第3のビール、ハイボール缶など安いアルコール類で気合いを入れる中年真っ只中の筆者らに比べ、学生の方々は何てハイソサエティなゲームをしているのだろう。彼らのプレイ結果に係わる”勉強”コストも気になるが、割高な200円レベルのエナジードリンクがごく一般に浸透してきていることがよく分かった。今後の注目は業務用か。居酒屋やレストランなどのカクテルベースやドリンクバー、ソフトシャーベットなどに活用されるエナジードリンクの伸びしろは、まだ十分にある。原料面においても少容量タイプの目覚まし系ドリンクを含め、使われる素材のバリエーションは広がっていくことが予想される。

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このように、わが国で順調に推移しているエナジードリンクではあるが、商品の演出に欠かせない原材料を取り巻く環境が悪化している。円安為替に伴う輸入コストアップに加え、原油高に伴う海上運搬費の上昇、国内外メーカーの操業問題などもあって値上げに踏み切る動きも出ている。
栄養強化等に利用されるイノシトールは、飼料分野を中心に世界需給がタイトな情勢。これは世界市場を担う中国大手メーカーの排水処理問題が発端とみられる。現地での工場排水の規制強化から、残留基準値をクリアする対応策として生産稼働率を落とさざるを得ない状況。需要が旺盛な飼料向けへの手当が遅れる事態となっており、現況では、飼料用のイノシトール価格は昨年の3倍に到達し、医薬・食品用の価格との逆転現象が生じている。わが国ではエナジードリンクをはじめ機能性飲料での採用が増えているだけに、逼迫した状況は医薬・食品分野にまで影響が及ぶ可能性は否定できない。

同様に、排水処理問題に直面しているのが、中国産のアミノ酸。中国市場において、ナショナルブランドの歯磨き粉「コルゲート」向けにアルギニンが大量に利用されたことが引き金となり、BCAA関連のアミノ酸国際相場が急騰した経緯があるが、ここ最近は排水処理問題に係わる中国メーカー生産量の低下がクローズアップされている。平穏時の3倍の水準まで上昇した中国産のロイシンは、引き続き高値推移。同様の原料を利用する中国産シスチンは、排水問題をクリアする限られた生産量の中で、ロイシン生産の後手に回る恰好となり、他国で生産するシスチン相場にも影響が出ている様子である。
また、デカフェ(カフェインレスコーヒー)生産から派生する天然カフェイン相場も上昇中。デカフェ需要とエナジードリンク向けの世界需給バランスに左右されるが、スペインサイドの供給不安が影を落としている。わが国でも供給体制の再編もあり、予断を許さない状態が続いている。
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安全性認証マークと業界団体の設立委員会

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 どのレベルの安全性で「安全性マーク」を付与するのだろうか。厚労省の『健康食品の安全性確保に関する検討会』が公表した最終報告書の、特に健康食品の安全性マークをめぐり、業界のあちらこちらで議論が白熱している。このような状況のなかで、数年前に開催された「第三者認証機関設立準備委員会」は日本健康・栄養食品協会で開催された。

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健康食品業界団体がそれぞれ推薦する人たちが委員となり、8~9人程度で構成される予定だ。日健栄協からは林裕造理事長が参加し、委員会の中心となる。ほかの団体は、全日本健康自然食品協会、薬業健康食品研究会、健康と食品懇話会、CRNジャパン、日本健康食品規格協会、NNFAジャパン、未来食品技術研究会の全8団体である。基本的には、安全性マークの認証機関を設置するための話し合いを行うが、検討会で厚労省の玉川新開発食品保健対策室長が発言していたように「(前略)実態に合わせた形で認証協議会の場で議論されて、そこがオープンにフェアにやっていくことが重要ではないかと考えております。(中略)実際にどうやって普及啓発をしていくか、あるいはどこまで事業者との間で責任関係があるか、内部関係でどこまで責任を負い合うかといったことについては、認証協議会の場で具体的な事案に即して議論を行うことが適当と考えております」としており、かなり突っ込んだ討論となることが予想されている。

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 ここで改めて最終報告書を確認すると、次の通りになる。まず、健康食品の製造段階における安全性確保の具体的な方策として、①原材料の安全性の確保(文献検索による安全性・毒性情報の収集、食経験による安全性が担保できない場合の毒性試験の実施)②製造工程管理による安全性の確保(成分の濃縮等の加工工程を経る錠剤、カプセル状等の食品については、原材料等の受入れから最終製品の包装・出荷に至るまでの全工程における製造管理・品質管理の体制整備=GMPが重要)③実効性の確保(原材料の安全性および製造工程管理による安全性の確保の実施状況について、認証協議会を設立させて認証基準を設け、さらにその下に第三者機関が認証する仕組みをつくり、安全性マークあるいはGMPのマークを認証する)…などとし、ほかにも健康被害情報の収集および処理体制の強化、消費者に対する普及啓発等が報告された。

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実際、最後の第9回検討会では、安全性マークをめぐって大きな議論が行われている。大濱宏文委員(日本健康食品規格協会理事長)は「安全性の認証に当たっては、その意味と限界を消費者が理解しない限り誤認を免れ得ない。認証の表示方法もミスリードが懸念される“安全性マーク”を用いるよりも“簡潔な文章”を明記したほうが良いのではないか」と提案。同氏は、報告書で書かれている安全性マークが保証する責任の範囲の漠然さを懸念しており、安全性認証に係る各関係機関の責任の明確化を要望した。これに対し、厚労省の玉川室長は前述したように、認証協議会で議論してほしいということであった。今後も議の行方が俄然注目を集めている。
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ブルーライトの市場とは

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健康市場においてブルーライトの話題が増えてきた。ブルーライトは目に見える可視光線の中でもエネルギーが強く、網膜への負担も多いことから長時間浴び続けると加齢黄斑変性などの眼病を誘発する可能性が高まると報告されている。生活環境においては太陽光や液晶画面の光に含まれており、疲れ目を引き起こしやすいことが分かっている。これらは特に新しい情報ではなく、医学や光学分野においても当たり前の概念なのだが、ここにきてスポットを浴びている。

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「ブルーライト」という言葉を周知させたのは、メガネ販売店JINS(ジンズ)のTVCMの影響が大きいと思われる。CM内容は「テレビやパソコンの画面からブルーライトが出ていて、ブルーライトを浴びると目に悪影響を与える。そこで、ブルーライトをカットするメガネを発売しました」というもの。そのメガネは「JINS PC」という作業用アイウェア。特殊レンズによってブルーライトを約50%カット(商品により異なる)、ブルーライトだけを緩和できるというもの。筆者も購入して使ってみたところ、いつもよりPC画面が柔らかく感じられ、目の疲労が緩和された感がする。また、度なしタイプもあるため、誰でも利用できる。これまで「目の健康被害」というと中高年や老人というイメージが強かったが、このCMは10~30代前半をメインターゲットにしている。若者に人気の女優、蒼井優(「青い」と目に「優しい」をかけているのか)を起用し、スマホや携帯ゲーム機からもブルーライトが放出されていて若者やキッズも目が疲れやすくなることを伝えている。こうしたTVCMがきっかけとなってか、アイケア分野でブルーライトの話題を耳にするようになってきた。

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最近では、ブルーライトが体内時計(サーカーディアン・リズム)の調整に関わると注目を集めている。ブルーライトは太陽光にも含まれており、日中は自然に浴びることで体が活動的になる一方、日が沈みブルーライト量が少なくなれば脳が夜を認識して眠くなるというのが通常の生活リズムである。しかし、夜にブルーライトを過剰に浴びると脳内物質メラトニンの生産が抑制され眠り難くなるという。
現代の若者は、モバイルPCやスマートフォンなど持ち運びができるITツールが常識となっている。学校やバイト、会社終わりに疲れているのに眠れない――という経験がある人はブルーライトの浴び過ぎが原因かもしれない。また、LED液晶の光はブラウン管に比べてブルーライトの含有量が多く、生活リズムに影響を与えやすいとの報告もある。もしかしたら、風呂場で映画を見てリラックスして寝るつもりが体内時計を鈍らせているかもしれない。

三山純がさらに語ってみた

研究面ではブルーライト研究会というのが発足され、学術方面でも関心が高まりつつある。健食方面ではルテイン・ゼアキサンチンが対応素材として脚光を浴びている。両素材はARED2の試験期間終了したこともあり、すでに引き合いは少しずつ増えてきた。今後、ブルーライトの話題はアイケア市場活発化の助け舟になるかも知れない。

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三山純

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注目の超党派国会

議員による研究会
 超党派で結成した国会議員で構成する「健康食品問題研究会」が業界関係者から大きな注目を集めている。消費者の立場に立った健康食品の法規制を、議員立法で成立させるために同研究会を拡大し進めていく。会長には呼びかけ人代表であった北海道3区選出自民党の石崎岳衆議院議員、幹事長には民主党の前田雄吉衆議院議員、事務局長には弁護士であり医者である自民党の古川俊治参議院議員が就任した。町村信孝官房長官や民主党幹事長の鳩山由紀夫衆議院議員らも名前を連ねており、十数人で構成されている。超党派でもあり、これまでの健康食品をめぐる動きを考えると、早急な法制化は難しく、着実に賛同する国会議員を増やして少しずつ堅実に進めるという方法が、消費者や関連業界などに受け入れやすくなるものとおもわれる。
 第1回勉強会では衆議院第1議員会館で開かれ、参加した数人の国会議員に向けて、厚労省の牛尾光宏大臣官房参事官(医薬食品担当)が「健康食品に係る制度について」を現状の法律を踏まえて健康食品に関連した規制等を解説し、その後、意見交換が行われた。その中で、前田雄吉同研究会幹事長(民主党)から厚労省監視指導・麻薬対策課の事務連絡通知である、いわゆる販売名に効能効果を用いた健康食品製品に対して改善するよう要請する事務連絡について改めて通知した背景について質問があった。質問に対して、研究会に出席した同課山本史監視指導室長は「販売名に関する事務連絡ですが、もともと医薬品の効能効果を標榜するものを規制する場合に表示をはじめ、販売名以外にも販売方法など総合的な判断で都道府県において監視指導している。いくつかの都道府県から様々な案件が出て、あるいは業者からの質問などがあり、販売名などの規制について少しずつ凸凹が生じがちで、国の方から一定の考え方を出した方がいいという背景があったと聞いている。ただ、通知の出し方については、販売名(の規制)で出したのは舌足らずで誤解として受け取られかねない面があったと思う。販売名だけで医薬品と判断するものではなく、これまで通り販売名とともに効能効果の表示や売り方などを総合的に判断し、従来通りの考え方で規制している」と答えていた。この事務連絡問題については「製品名ですぐに医薬品になってしまうのは怖い」など質問が相次いだが、石崎会長は「これが業界の大問題となったことから研究会発足の要因の一つであったこと、製品中身について消費者への健康情報をどうするかを話し合わなければならない」と決意を新たにしていた。このほか、欧米との比較、いわゆる健康食品の位置づけ、健康食品市場の規模などで質問が出て、意見交換が行われた。
 石崎会長は「いわゆる健康食品について玉石混合といわれているが、安全性確保をしたシッカリしたものを国民が摂取すること大前提に、有効性についても健康のために摂取するので、何のために身体に良いかという情報を国民に伝わるような仕組みが確立できないか。安全性と有効性が国民の利益に繋がる」と発言した。

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VKの市場性に見るサプリに対する日本人の理解遅れ

海外トレンドが日本の健康食品市場に逆輸入されるケースが目立つ。それというのも、食品の機能性研究は日本が先進して取り組んでいるものがあり、日本から世界に向け発信する例が多いのだが、日本ではマーケットの創成にはなかなか至らず海外で先に市場が広がり、その市場性に逆に関心を寄せることが多い。

これは一言でいえばサプリメントそのものに対する理解と認識の違いである。日本の研究力の海外評価は非常に高いが、日本では理解が遅れるということが往々にしてある。今のように健食市場が独立したマーケットとして確立されるはるか前から、研究者間ではエビデンスベースドメディスンの考えは進んでおり、これは後の市場創成を支えている。しかし日本においてサプリメントが身近な存在になるまでにはかなり時間を要した。ある時爆発的な人気を博しブームと化し、その後最悪な結果としてデータ捏造事件などを引き起こすこととなった。

過剰にあおったマスメディアの責任は今も問われているのだが、これは海外から見ると非常に奇異なことかもしれない。その間にも海外では健食をめぐる法整備が進み、他のアジア圏でも市場を一気に拡大させている。またしても日本は大きく遅れをとった格好となった。

さて、機能性研究の出発点は基礎的な栄養素で生体維持に欠かせないビタミンやミネラルなどが主流であった。最近の研究の傾向は特定の活性成分の追求や特化した機能性に焦点を当てたものが多い。しかしながら健食の潮流がすっかり様変わりした今、特定の機能性成分などは、ますます敬遠される一方である。そのようなこともあり、ベーシックなビタミンなどの機能性評価に回帰する傾向が見られる。

先述の海外でマーケットが形成されて日本に逆輸入されるというケースの1つに、ビタミンKがある。ビタミンは現在までにCやEなど13種類が確認されており、Kは13番目のビタミンといわれている。そのゆえんはビタミンの中でも研究が遅れたことに関係するが、13種類存在するビタミン中で栄養機能表示が唯一できないことでも13番目と呼称される。消費者の理解が遅れていることが大きな要因であるが、海外では血液凝固の正常化や骨の質の向上、動脈硬化予防に重要な栄養素であるという認識が根付いている。また一部の地域で合成のKの利用が認められており、そのような中で天然のナットウ菌に由来する成分の活性の高さに注目が集まっていることも事実である。さらに動脈硬化などは欧米でも深刻な疾患の1つ。その予防に効果を発揮するKは、日常的にサプリ摂取の習慣がある海外で関心はより高まっているようである。

ビタミン学会などにおける発表でもKの研究報告を多く散見するが、海外研究者の発表が著しい。海外ではカルシウムと併用したサプリメントの採用実績が多く、そのような市場認知度の進展からいよいよ日本に逆輸入されてきている。とはいえ消費者レベルでその重要性が広まるには、もう少し時間がかかりそうだ。

三山純のWEBライフ!

スーパーフルーツ「ノニ」に再脚光

スーパーフルーツが話題となっている。定義はいくつかあるようだが、アメリカが中心となって発信したオーガニックやホールフーズなどのトレンドがきっかけ。抗酸化値の指標であるORAC値の高い果実がそれに該当するようだ。アサイーやマンゴスチン、アセロラなど熱帯産果実が特にそう呼ばれている。その1つ、ノニ(学名モリンダシトリフォリア)もスーパーフルーツとして定着し、今再び脚光を浴びている。ノニは、“奇跡のフルーツ”や”驚異のハーブ”とも形容されているが、日本でその認知度を高めたのは、テレビのバラエティ番組で罰ゲームに利用されたのがきっかけと言っていいだろう。それまで用いられていた青汁にかわって、独特の匂いと苦みやクセを持つノニジュースが登場すると、瞬く間にその名が広まった。その後は健康に関心の高い人の間でしっかりと根付いていった。サイエンティフィックな話題も多い。今月8日、ノニのトップメーカーであるタヒチアンノニジャパン(東京都新宿区)が主催するサイエンスファーラムが開かれ、最新のトピックなどが紹介された。その話題を中心に、ノニをはじめとするスーパーフルーツへの関心の高さを検証してみる。
タヒチアンノニサイエンスフォーラムは、日本各地で行っている講演の集大成として、毎年開催されている。今回の参加者は1400人超。多くがノニを愛飲・愛用している会員ということであったが、会場は活気と熱気に溢れ返っていた。最初に登壇したのは、本紙でもお馴染み、何度か連載を寄せてくれた松田秀秋・近畿大学教授。松田教授は漢方など伝統食品研究の権威で知られるが、自身は約4年前にタヒチアンノニジャパンから研究依頼を受けて、ノニ研究を始めることとなった。その成果として、血流改善効果を中心に生活習慣病の予防・改善に対する有効性を報告した。続いて、同社日本支店の研究員がアップデートな情報を紹介。パブメドで検索できた研究報告から、ストレス負荷マウスを用いた記憶実験で、ノニを与えたマウスで良好な結果が認められたという内容を要約し発表した。また、タヒチアンノニインターナショナルの研究員がこの日のために来日し、同社が最も注力し研究している活性成分の1つイリドイドに関する話題を述べた。イリドイドはDNAの保護作用を持ち、二次代謝物質でほとんど配糖体として存在している。加水分解されて活性代謝物質になるが、ノニ中のイリドイドは糖が外れたアグリコン型で活性を示す。産地別ノニで比較したイリドイド含量も分かってきており、薄層クロマトグラフィーによる検討では、タヒチ産が圧倒的に多く、次いでトンガ産、タイ産、沖縄産であった。アカデミックな話題が続いたが、参加者は皆熱心に耳を傾けていた。
さて、スーパーフルーツ熱はまだまだ高まりそうだ。豊富なビタミンやミネラルなど高栄養価であることはもちろん、抗酸化作用など機能性の高さでも注目されている。何より、ナチュラルなものへのニーズが強いことが窺える。

三山純のWEBライフ!

三山純式に語る11月24日

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三山純が考える

農水省新事業創出課は、平成19年度から新需要創造対策事業を進めており、最近では「成分保証・分別管理システム確立推進事業」を募集していたが、8月末までに事業実施主体やテーマを決定することを明らかにしている。この事業は、前段階として「新需要創造フロンティア育成事業」を実施した企業や大学が、さらに進んで機能性成分などの成分保証や管理について事業化を目的とした団体を作り、実施していくものである。

三山純がさらに考えてみた

新需要創造フロンティア育成事業では、農産物の機能性を活かした事業化支援のことで、平成19年度から実施してきた。例えば、高メチル化カテキン茶(平成19年度)では、高メチル化カテキンを多く含む茶の新品種「べにふうき」の機能性を活かした入浴剤、ボディソープ、ベビーパウダー、ペットボトル茶飲料等が商品化されている。また、難消化性でん粉を多く含む米(平成21・22年度)では、難消化性でん粉を多く含む米新品種「アミロモチ」の機能性を活かした商品を開発中である。他にも、高リコピントマト(機能性成分リコピン、日本総研)、ルチンを含むだったんそば(ルチン、日本蕎麦協会)、ポテトペプチド(ポテトペプチド、十勝園振興機構)、β―コングリシニン高含有大豆(β―コングリシニン、農林水産技術情報協会)、食用甘藷若葉(すいおう)(ポリフェノール、ルテイン、東洋新薬)、フラクトオリゴ糖を含むヤーコン(フラクトオリゴ糖、ポリフェノール、茨木大学)、ピロガロールを含む碁石茶(ピロガロール、高知大学)などユニークでご当地素材が目白押し。注目素材は、プロアントシアニジン含有ブルーベリー葉(プロアントシアニジン、宮崎県産業支援財団)やカキタンニン(カキタンニン、島根大学)などがある。

三山純がさらに考えてみた

ブルーベリー葉は、平成16年度から宮崎県地域結集型共同研究事業において、ブルーベリーの果実より葉に高い抗酸化力活性を発見し、ヒト型肝炎ウイルス産生抑制活性、肝臓脂肪蓄積抑制、高血圧抑制に優れた効果を有していることを解明し、大量生産のための栽培方法も開発した。平成21年度からはブルーベリー葉がもつ特徴的な風味を活用しつつ、生理機能物質を保持安定化させるための加工技術を開発し、さらに「葉のちから」という缶飲料の開発にも成功した。その後、事業の拡大として、ブルーベリー葉の安全性評価と栽培方法の標準化を実施し、飲料以外の商品開発として、宮崎県内加工業者と宮崎県食品開発センターが中心となって、試作品17種類を作った。

三山純がさらに考えてみた

ブルーベリー葉を利用した新商品のPR活動として、「宮崎ブルーベリー葉加工連絡協議会」を設立し県内会場で試食会や展示会を開催している。一方、カキタンニンは、酔い覚ましに効果があると言われ、平成13年度からカキタンニンに関する基礎研究をスタートした。平成18年4月には西条柿のエキスを抽出粉末化した柿の実エキスを開発し、同年12月にはドリンク剤を販売した。カキタンニンが早期に血中アルコールとアセトアルデヒド濃度が低減することを試験し、安全性も確認した。このように全国には特産農産物が多くあり、機能性素材の開発とともに簡単なわかりやすい機能表示が望まれている。
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三山純、三山純式に語る1124

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三山純が考える

高齢者の「おいしく食べたい」という願いに応えようと、ユニバーサルデザインフード(UDF)が誕生して10年。増大する需要に対応して供給量も増え、年率10%を超える右肩上がりの成長が続いている。量販店やドラッグストアでは商品の取り扱い棚が増設され、通信販売の販売量や問い合わせも増加。ここへ来て「介護食品」の認知率も50%を上回った。この背景には、病院から在宅へ医療・介護の現場を移すことで膨大な医療費の抑制を狙う行政の動きが大きく関わっていると思われる。国策を追い風に市販用のUDF商品、介護食品の勢いはますます増すことが予想されており、高齢者の食を豊かにする商品の広がりが求められている。

三山純がさらに考えてみた

ユニバーサルデザインフードは食べやすさに配慮した食品で、日常の食事から介護食まで幅広く利用できるもの。2002年に設立された日本介護食品協議会が、それまで食品メーカー各社がそれぞれ開発・販売してきた介護食品の統一規格を制定し、「かたさ」や「粘度」を4段階に区分して商品に表示したり、ネットでも検索できるなど、利用者の選びやすさを第一に普及啓発に取り組んでいる。

三山純がさらに考えてみた

現在、UDF商品は802品目。生産量は7908トン、生産金額は9328百万円で、前年対比はそれぞれ115%、112%と前年に引き続き大きく増加した。中でも、量販店やドラッグストア、通販等の市販用の前年対比は141%、施設・病院給食等の業務用は106%と、市販用が著しい伸びを示した(同協議会、平成23年UDF生産統計より)。また、同協議会が隔年で行うUDFや介護食品の認知度調査によると、介護食品が市販されていることを「知っている」との回答は「食事介護者あり」の世帯で51.1%と前回から19.8ポイントも増えたことがわかった。年々、わが国の高齢者比率は着実に増加していることから、今後さらにUDFや介護食品の利用頻度が多くなることが予想されるが、それに伴い、デザートやおやつなど食のおいしさや楽しさという本来の欲求を満たす商品にまで守備範囲を拡げるなど、一層の充実ぶりに期待がかかる。

三山純がさらに考えてみた

7月13日に開催された日本介護食品協議会の第11回定期総会では、平成23年度の技術関連事業としてUDFと嚥下食ピラミッドとの相関性など他の規格との考え方について、またアイスクリームやチョコレート、煎餅のように物性の変化する食品のUDFの規格化についてなどさらなるわかりやすさ、利用しやすさを追求する活動報告があった。総会では広島大学・栢下淳教授による特別講演が行われ、介護の地域連携を行う場合には病院・施設間での名称、形態、物性の統一が必要だとし、現在、日本摂食・嚥下リハビリテーション学会が進めている“言語の共通化”方針の一つ「嚥下調整食5段階」とそれにおけるUDFの位置づけを概説した。古舘正史会長(キユーピー・取締役)は協議会の今後の方向性について「健康で元気な高齢社会の実現に向け、毎日の食が豊かになるようUDFを利用していただきたい」と話している。
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三山純、アガリを語る

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数年前の話だが、厚生労働省による「一部のアガリクス含有健康食品に発がん促進作用が示唆される」との発表以降、アガリクス関連製品をはじめ健康食品業界全体が冷え込んでいる。その後、市場は昨年秋頃から下げ止まりを見せはじめ、回復基調に乗りつつある。

三山純がさらに語ってみた

アガリクス製品を供給する関連各社はこれまで各々独自に行ってきた品質管理基準を標準化することや安全性確保のための策定を目的とした「アガリクス・ブラゼイ協議会」を設立するなど、市場再生に向けた取り組みを本格化させている。また最近では、日本薬学会をはじめとする国内の学術会や英国の補完代替医療学術誌「e-CAM」などにおいてアガリクス・ブラゼイの有用性に関する新知見が発表されており、素材への脚光は衰えていない。

三山純がさらに語ってみた

協議会は、先のアガリクス問題について「発がん促進作用は当該製品に限っての結果である」との見解に基づき、原料素材について①使用部位(基源)の確認②残留農薬についてポジティブリスト制で定められた基準を満たしているかの確認③動物を用いた90日以上の単回ならびに反復経口投与試験――など計7項目を、また個別商品について①10名程度のヒトによる4週間・3倍量以上の過剰摂取試験②相互作用を引き起こす副材料が配合されていないかの確認③原材料に関する自主ガイドライン7項目を満たし、アガリクス以外の副原料(賦形剤を除く)を含まない製品の過剰摂取試験免除――など計7項目を設け、加盟各社の製品の安全性について相互管理を行う。さらにトレーサビリティについても、原料キノコの栽培地を事務局へ報告することと消費者への情報開示を積極的に行うことにしている。

三山純がさらに語ってみた

 アガリクス製品の信頼回復は業界単体ではなく、冒頭にあるような機能性・安全性を研究する関係者や素材の安全性を証明する第三者機関などと共同で取り組むことが必要だ。そこで協議会は、アガリクスの機能性・安全性研究を行う学術関係者の意見などをアガリクスの安全評価機関に提示するため、日本健康・栄養食品協会と連携し情報提供に努めている。今夏には食品安全委員会新開発食品専門調査会ワーキンググループによるアガリクスの安全性評価の発表があるもと思われ、今後一層働きかけを活発化させていく。

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三山純