日別アーカイブ: 2015年11月16日

三山純のWEBライフ!

微細藻類ビジネスと三山純

どうも三山純です。

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微細藻類ビジネス

 最近、多価不飽和脂肪酸であるDHA/EPAが業界で注目されている。昨年当たりから、クリルオイル(オキアミエキス=リン脂質結合型DHA/EPAオイル)が市場に投入され、さらに藻由来のDHA/EPAオイルも市場を賑わしており、DHA/EPA素材市場がにわかに活性化し市場拡大が期待されている。
このところ藻由来ではロンザジャパンが本格的な市場開拓を始めている。同社は、「DHAid」(微細藻類由来DHA)を上市。同品はDHA含量が総脂肪酸中40%以上(Functional Nutrition Oil)とDHA含量が総脂肪酸中43%以上(Clear Liquid透明タイプ)の2種類のオイルタイプと、粉末タイプ「DHAidドライ」(DHA10%以上)を準備した。ソフトカプセルタイプ(1カプセルに200㎎含有)もあり、それぞれEPAは含まれてない。微細藻類由来は一般食品や粉ミルク分野でも応用できる。また、魚由来でないものを求めているユーザーやベジタリアンの人々などにも提案すべく市場開拓を進めている。使用している微細藻類は、ウルケニア(Ulkenia sp.)由来。魚由来と比較して、におい・味の面で優れ、戻り臭が少ないのが特徴。アプリケーションの広さや高い品質&安全性などが大きな特徴である。ISO9001&HACCP管理が施された高い品質、アレルゲンフリー、コンタミフリーといった高い安全性、さらに豊富なエビデンスを兼ね備えるDHAとして、使いやすさをPRしていく。すでに米国では大手メーカーが利用しており、実績を積み上げている。

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微細藻類由来ではDSMニュートリションジャパンが展開しているほか、最近では日建総本社が台湾の味元と共同開発した微細藻類由来を投入しようとしており、市場は賑やかになってきた。一方、南極オキアミ抽出オイル(クリルオイル)も、日本水産、アーカーバイオマリン社、オリンピック社(甲陽ケミカル、アルファリンク)のクリルオイル大手3社が本格的な市場開拓を進めており、DHA/EPA市場は以前のブーム以来の活況を呈しつつある。米国やオーストラリアでは、サプリメントや一般飲料でも流通し多くの利用者がおり、一大市場を形成している。これまで、日本のDHA/EPA市場が拡大しないのは、魚の味や匂いの影響といわれ、味に敏感な日本市場では拡大しないものと予測されてきた。しかし、ロンザジャパンの微細藻類由来のように味や匂いが改善されたDHA(EPA)素材が出てきており、市場の拡大が期待される。
期待される理由はもう一つある。今年春に、消費者庁の食品機能評価モデル事業が発表された。11成分の評価の中では、総合評価でAを獲得したのは、オメガ3(DHA/EPA)素材の心血管疾患リスク低減や血中中性脂肪低下作用、関節リウマチ緩和作用の3つの機能のみであった。評価の手法については様々な意見があるところだが、DHA/EPA素材の評価は盤石なものがある。消費者にもっとわかりやすく機能評価の部分が説明できれば、これが追い風となり、一挙に市場拡大がなされるだろう。

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三山純と食薬ビジネス

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食薬ビジネスについて

 厚労省医薬食品局は、局長通知「医薬品の範囲に関する基準の一部改正について」を各都道府県知事等に通達、いわゆる食薬区分を改正した。今回の改正で、非医薬品(医薬品的効能効果を標榜しない限り医薬品と判断しない成分本質リスト)に入った成分は、植物由来ではシャタバリ(地下部)、トウキ(オニノダケ/カラトウキ)(葉)、フーディア・ゴードニー(地上部)、ボタンボウフウ(根、根茎)の4種類と、化学物質等では、オロト酸(フリー体、カリウム塩、マグネシウム塩に限る)の1種類の合計5種類である。一方、これまで、非医薬品であった植物由来等のウィザニア(アシュワガンダ)(全草)は専ら医薬品として使用される成分本質リストに追加され、非医薬品リストから削除された。また、新たにシッサス・クアドラングラリス(ヒスイカク)(全草)、化学物質等のマグノフロリンも非医薬品となった。
 まず、非医薬品になったフーディア・ゴードニーは、すでに健康食品として販売されている。食欲抑制成分が知られており、ダイエット素材として使用されてきた。以前は、専ら医薬品に入っていたことから、業界でもフーディア・ゴードニーの取扱いを止めるかどうか検討する企業もあった。一時期米国ではダイエットサプリメントに必ず配合され市場を席巻していたこともあり、今後の日本のダイエット食品市場でも大きな期待が持てる健康成分である。
 ボタンボウフウは、今回の根、根茎に、以前から非医薬品になっている茎、葉などを加えて、4つの部位が非医薬品リストに入った。沖縄ではボタンボウフウのことを長命草とも呼び、ビタミンAやE、B群、食物繊維等が豊富であるため、ケール等とともにその葉が青汁に配合されたり、サプリメントとしても売られている。根と根茎が利用されることで健康志向食品に向けて開発の広がりが予想されている。大腸がん抑制作用等が琉球大学で研究されているほか、動脈硬化予防作用、血管拡張作用、排尿障害改善作用等が報告されている。シャタバリも広く販売されているアーユルヴェーダ系のハーブ素材で、妊婦など女性向け強壮剤のような働きを期待して利用されている。化学物質等に入ったオロト酸は海外で売られている。1~2年後に市場に登場するものと思われ、楽しみな素材である。
 一方、ウィザニア(アシュワガンダ)は、アーユルヴェーダ素材として知られているが、非医薬品リストに移ったため、健康食品としては使用できなくなった。改正案で公示され、今回公表されたパブコメでは、ウィザニア(アシュワガンダ)に対する意見が多くあり、問題成分である「ウィザフェリンA」は科学的に毒性は高くないという主張が目立った。厚労省の見解は「毒性の強いwithaferinAは根、葉だけでなく、他の部位にも含まれる成分であることから、“判断基準”に基づき、全草を“専ら医薬品として使用される成分本質”と判断」したと述べている。パブコメにはシャタバリやフーディア・ゴードニーに対することも書かれており、こちらは救済されたことになる。

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三山純とイヌリン、ビジネス

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イヌリンの市場と注目のアガベ由来

食物繊維市場は、全体的にやや上向き傾向で推移しており、なかでもイヌリン市場は順調に進んでいる。国内のイヌリン市場規模は年間約1300~1400tと推定されている。世界最大手のイヌリンメーカーであるベルギーのベネオ・オラフティ社の国内総代理店である日本シイベルヘグナー(東京都港区)をはじめ、酵素法で製造しているフジ日本精糖(東京都中央区)、ベルギーのコスクラ社製品をサンエイ糖化(愛知県知多市)が輸入販売を本格化しているほか、最近ではアガベ・イヌリンをキタマ(大阪府守口市)が上市し大きな注目を集めている。
 イヌリンは果糖ユニットがβ―1,2結合で直鎖状に連なった多糖類の一種で、難消化性の食物繊維である。広く自然界に分布し、身近なところではタマネギ、ニンニク、アスパラガス、ゴボウ、ニラ、キクイモなど含有しており、とりわけチコリの根には大量に含まれている。ヨーロッパではその根を原料にイヌリンが工業生産され、また、イヌリンを酵素で部分加水分解したチコリオリゴ糖(フラクトオリゴ糖)も流通している。イヌリンおよびチコリオリゴ糖は摂取された場合、腸内の消化酵素で消化されずほとんどが大腸に達する。ここでビフィズス菌など腸内有用菌の代謝と活性を増強し、腸内環境を改善することが報告されている。
イヌリンの用途は、国内ではヨーグルトなどの乳製品、チョコレートなどの菓子類、豆乳などに採用されており、特にヨーグルト分野に圧倒的な需要がある。それは食物繊維という栄養機能を付与すると同時に、低脂肪による失われる脂肪感(ボディ感)を補うことができるからである。乳製品関連食品には最適な食物繊維である。

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 ところで最近、同じイヌリンでも、「アガベ」から抽出したアガベ・イヌリンが面白い。キタマがアガベ(大阪府和泉市)とライセンス契約を結び、「アガベ・イヌリン」の販売を開始したもの。アガベは乾性気候であるメキシコに原生するアロエに類似した多肉質の植物であり、国内ではリュウゼツランとして知られている。現在、アガベはメキシコの砂漠で安定的に栽培生産されている。このアガベから抽出されたイヌリンは、他のイヌリンと比べて、含有率が25~30%と高く、水溶性に優れているという特長を有している。アガベはメキシコ特有の酒テキーラの原料となるが、その不溶部の搾り汁には30%近いイヌリンが含まれ、アガベ社はこれを利用して生産している。アガベ・イヌリンは分岐鎖構造をもつため、重合度はチコリイヌリン以上で、高い溶解性がある。また、難消化性とプレバイオティクスの働きを有し、カルシウム吸収促進効果も確認している。大阪市立大のヒト試験では、1日9gの摂取でカルシウムが統計的な有意差をもって増加していることを報告している。
アガベがイヌリン市場を活性化し、さらに食物繊維市場を成長させてほしい。食物繊維はまだ不足が叫ばれており、消費者に向けてもっと啓蒙啓発していかなければならない。

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広告のガイドラインを三山純がビジネスで考える

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虚偽誇大広告のガイドラインをめぐって

消費者委員会の「特定保健用食品の表示許可制度専門調査会」が開催され、大きな注目を集めている。次は、健康食品表示の検討会論点整理で謳われていたトクホの広告ガイドラインについて何らかの報告が行われるという。トクホの表示や広告、あるいは健康食品の表示および広告についてはキチンとした基準やガイドラインがあってしかるべきであるが、これまでなかった。しかし、虚偽・誇大広告の監視体制は強化されている。
消費者庁がインターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示の監視業務結果を発表した。それによると、平成22年9月から11月の期間で、85業者128商品の表示について、健康増進法第32条の2(虚偽誇大広告の禁止、健康の保持増進の効果等に関する虚偽または誇大な広告の禁止)に違反するおそれのある文言があったことから、これらの事業者に対し、表示の適正化を求めるとともに、ショッピングモール運営事業者への協力も要請した。監視した商品区分は野菜の加工品や菓子類、豆類の調製品、コーヒー調整品などにいわゆる健康食品(カプセル・顆粒状・錠剤など)などで痩身効果や美肌、栄養価が高いなどが強調されているという。

前回のインターネット調査は昨年6月から8月の期間に実施され、175業者302商品が取り上げられ、その後消費者庁の直接の指導で302商品すべてが改善されたという。前々回は平成21年度健康食品インターネット広告実態調査として平成22年3月に、547件と数字のみ発表された。こうしてみると547件から302件、そして128件と少なくなっており、監視指導強化が功を奏しているのかもしれない。昨年末にもいくつかのマスコミにより、誇大広告の違反未遂業者はいきなり業者名発表まで実施するというような誤解を与えかねない報道があった。健康増進法では、虚偽・誇大広告については改善指導を行い、それでも従わずに悪質な場合は勧告し、業者名を公表することになっている。勧告の場合は証明責任が国側にあり、虚偽・誇大広告の取締りが厚労省にあった以前は一度も勧告に至ったことはない。ただ、今後は勧告できるような体制の強化も消費者庁では決めている。

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ここで注目したいのは、厚生労働省東北厚生局食品衛生課が『健康食品の虚偽誇大広告にだまされない方法』をホームページに掲載していたことがある。これを見ると、①“即効性”“万能”“最高のダイエット食品”など過度の期待を思わせる書き方は疑いましょう②“癌が治った”などの治療、治癒に関する言及として、効果を信じてはいけません③“天然”“食品だから安全”“まったく副作用がない”など必ずしも安全とは言えません④“新しい科学的進歩”“奇跡的な治療法”“秘密の成分”など認められてない医薬品を含んでいる可能性がありますなど9項目にわたり消費者への注意喚起が行われ、逆に業者への規制とも受け取られる。規制については、消費者庁では健康食品の虚偽・誇大広告のガイドラインも作成することになっており、その動きを加速することが消費者の選択および業界の発展に寄与することにつながる。

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三山純が考える規制改革実施計画とビジネス

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規制改革実施計画とビジネス

内閣は規制改革実施計画について閣議決定を行った。答申既報のように「一般健康食品の機能性表示を可能とする仕組みの整備」では6項目が盛り込まれている。その中心となる「いわゆる健康食品をはじめとする保健機能を有する成分を含む加工食品および農林水産物の機能性表示の容認」は平成25年度検討・平成26年度結論・措置(加工食品、農林水産物とも)となっており、所管官庁(消費者庁、厚労省、農水省)も明記された。現在、機能表示が認められている特定保健用食品および栄養機能食品以外のいわゆる健康食品や機能性成分を含む加工食品、農産物について機能性表示を容認するよう求めている。また、米国のように国の責任ではなく企業等が自らその科学的根拠を評価し、企業の責任で実施する米国ダイエタリーサプリメントの表示制度を参考にして、一定のルール作りを示唆し、民間の責任でできる表示制度体制を構築する。第三者認証機関という提案も、規制改革会議の健康・医療ワーキンググループで審議されており、この考え方が基本になると考えられる。それは、新たな機能性表示制度として「健康機能表示食品」を創設するという提案。国のガイドラインのもとで審査する第三者認定機関を設置、機能性素材をリスト化し、その中から企業が申請して機能性表示を可能とするもので、現行の健康増進法や薬事法に抵触せずに実行できる。要するに保健機能食品制度の適用範囲を拡大し、特定保健用食品(個別評価型)と栄養機能食品(規格基準型)のそれぞれの制度と並行するイメージで、規格基準と個別評価を合わせた併用型として、「健康機能表示食品」を創設し、ビタミン・ミネラル以外の健康機能を有する食品成分・素材について新たな適用範囲を設けて、第三者認証機関による制度を創設するもの。業界団体が団結して認証機構のような組織を新たに設置してもいいだろう。

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また、現実的に考えてみると、健康食品を含めた加工食品と、農産物の機能性表示は別々に検討した方がスムーズにいく。農産物の表示制度は消費者庁と農水省のみで検討会を組織し審議することが可能である。以前から生鮮野菜にβ―カロテン等の栄養成分やカロテノイド等の抗酸化数値を表示することが望まれており、通常の生鮮野菜であればその中で分析した結果をあるルールのもと表示することは十分に消費者の選択に資することができ、またそれを海外に輸出する手段も考えられる。
規制改革実施計画には残りの5項目、「特定保健用食品制度におけるサプリメント等の形状規制の廃止の周知徹底」「食品表示に関する指導上、無承認無許可医薬品の指導取締りの対象としない明らかに食品と認識される物の範囲の周知徹底」「消費者にわかりやすい表示への見直し」「特定保健用食品の許可申請手続きの合理化・迅速化」「栄養機能食品の対象拡大」がある。トクホの許可申請手続きの合理化迅速化は、日健栄協による審査基準の透明化の検討も行われており、トクホの保健用途拡充も今後楽しみである。