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三山純とイヌリン、ビジネス

どうも三山純です。

三山純が考える

イヌリンの市場と注目のアガベ由来

食物繊維市場は、全体的にやや上向き傾向で推移しており、なかでもイヌリン市場は順調に進んでいる。国内のイヌリン市場規模は年間約1300~1400tと推定されている。世界最大手のイヌリンメーカーであるベルギーのベネオ・オラフティ社の国内総代理店である日本シイベルヘグナー(東京都港区)をはじめ、酵素法で製造しているフジ日本精糖(東京都中央区)、ベルギーのコスクラ社製品をサンエイ糖化(愛知県知多市)が輸入販売を本格化しているほか、最近ではアガベ・イヌリンをキタマ(大阪府守口市)が上市し大きな注目を集めている。
 イヌリンは果糖ユニットがβ―1,2結合で直鎖状に連なった多糖類の一種で、難消化性の食物繊維である。広く自然界に分布し、身近なところではタマネギ、ニンニク、アスパラガス、ゴボウ、ニラ、キクイモなど含有しており、とりわけチコリの根には大量に含まれている。ヨーロッパではその根を原料にイヌリンが工業生産され、また、イヌリンを酵素で部分加水分解したチコリオリゴ糖(フラクトオリゴ糖)も流通している。イヌリンおよびチコリオリゴ糖は摂取された場合、腸内の消化酵素で消化されずほとんどが大腸に達する。ここでビフィズス菌など腸内有用菌の代謝と活性を増強し、腸内環境を改善することが報告されている。
イヌリンの用途は、国内ではヨーグルトなどの乳製品、チョコレートなどの菓子類、豆乳などに採用されており、特にヨーグルト分野に圧倒的な需要がある。それは食物繊維という栄養機能を付与すると同時に、低脂肪による失われる脂肪感(ボディ感)を補うことができるからである。乳製品関連食品には最適な食物繊維である。

三山純がさらに考えてみた

 ところで最近、同じイヌリンでも、「アガベ」から抽出したアガベ・イヌリンが面白い。キタマがアガベ(大阪府和泉市)とライセンス契約を結び、「アガベ・イヌリン」の販売を開始したもの。アガベは乾性気候であるメキシコに原生するアロエに類似した多肉質の植物であり、国内ではリュウゼツランとして知られている。現在、アガベはメキシコの砂漠で安定的に栽培生産されている。このアガベから抽出されたイヌリンは、他のイヌリンと比べて、含有率が25~30%と高く、水溶性に優れているという特長を有している。アガベはメキシコ特有の酒テキーラの原料となるが、その不溶部の搾り汁には30%近いイヌリンが含まれ、アガベ社はこれを利用して生産している。アガベ・イヌリンは分岐鎖構造をもつため、重合度はチコリイヌリン以上で、高い溶解性がある。また、難消化性とプレバイオティクスの働きを有し、カルシウム吸収促進効果も確認している。大阪市立大のヒト試験では、1日9gの摂取でカルシウムが統計的な有意差をもって増加していることを報告している。
アガベがイヌリン市場を活性化し、さらに食物繊維市場を成長させてほしい。食物繊維はまだ不足が叫ばれており、消費者に向けてもっと啓蒙啓発していかなければならない。

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