三山純のWEBライフ!

VKの市場性に見るサプリに対する日本人の理解遅れ

海外トレンドが日本の健康食品市場に逆輸入されるケースが目立つ。それというのも、食品の機能性研究は日本が先進して取り組んでいるものがあり、日本から世界に向け発信する例が多いのだが、日本ではマーケットの創成にはなかなか至らず海外で先に市場が広がり、その市場性に逆に関心を寄せることが多い。

これは一言でいえばサプリメントそのものに対する理解と認識の違いである。日本の研究力の海外評価は非常に高いが、日本では理解が遅れるということが往々にしてある。今のように健食市場が独立したマーケットとして確立されるはるか前から、研究者間ではエビデンスベースドメディスンの考えは進んでおり、これは後の市場創成を支えている。しかし日本においてサプリメントが身近な存在になるまでにはかなり時間を要した。ある時爆発的な人気を博しブームと化し、その後最悪な結果としてデータ捏造事件などを引き起こすこととなった。

過剰にあおったマスメディアの責任は今も問われているのだが、これは海外から見ると非常に奇異なことかもしれない。その間にも海外では健食をめぐる法整備が進み、他のアジア圏でも市場を一気に拡大させている。またしても日本は大きく遅れをとった格好となった。

さて、機能性研究の出発点は基礎的な栄養素で生体維持に欠かせないビタミンやミネラルなどが主流であった。最近の研究の傾向は特定の活性成分の追求や特化した機能性に焦点を当てたものが多い。しかしながら健食の潮流がすっかり様変わりした今、特定の機能性成分などは、ますます敬遠される一方である。そのようなこともあり、ベーシックなビタミンなどの機能性評価に回帰する傾向が見られる。

先述の海外でマーケットが形成されて日本に逆輸入されるというケースの1つに、ビタミンKがある。ビタミンは現在までにCやEなど13種類が確認されており、Kは13番目のビタミンといわれている。そのゆえんはビタミンの中でも研究が遅れたことに関係するが、13種類存在するビタミン中で栄養機能表示が唯一できないことでも13番目と呼称される。消費者の理解が遅れていることが大きな要因であるが、海外では血液凝固の正常化や骨の質の向上、動脈硬化予防に重要な栄養素であるという認識が根付いている。また一部の地域で合成のKの利用が認められており、そのような中で天然のナットウ菌に由来する成分の活性の高さに注目が集まっていることも事実である。さらに動脈硬化などは欧米でも深刻な疾患の1つ。その予防に効果を発揮するKは、日常的にサプリ摂取の習慣がある海外で関心はより高まっているようである。

ビタミン学会などにおける発表でもKの研究報告を多く散見するが、海外研究者の発表が著しい。海外ではカルシウムと併用したサプリメントの採用実績が多く、そのような市場認知度の進展からいよいよ日本に逆輸入されてきている。とはいえ消費者レベルでその重要性が広まるには、もう少し時間がかかりそうだ。

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