福島原発の放射能汚染の影響は韓国にも影響している。9月9日から福島などの8県からの水産物輸入を全面禁止にした。これは韓国の消費者による水産物買い控えが背景にある。第一回韓国食品化学市場視察団が見学した韓国乳業大手の毎日乳業でも「日本国内では福島原発の放射能漏れの影響ある食品について不安はないのか」という質問があった。日本では厳しい放射能検査があり、それにクリアした食品が市場で販売されていると説明した。このように韓国では福島原発の放射能問題は連日報道され、消費者の関心も高い。このような状況の中で、第一回韓国食品化学市場視察団は、韓国の食品原料・健康素材に特化した展示会「FIKorea」と、益山市(iksan)で建設予定の国家事業「フードポリス」、韓国乳業大手の毎日乳業を見学した。そこで今回の韓国視察ツアーを振り返ってみた。
韓国食品産業協会が主催する展示会「FI Korea」は、出展社数が昨年よりも1大幅拡大。来場は6100人を記録し、海外からは36カ国180人が参加し、昨年より大幅に拡大した。主な展示はシーズニングや甘味料等の食品添加物関連のほか、健康機能成分も多数展示され、全体的にナチュラル志向の雰囲気であった。また、低ナトリウム食品の開発も目立った。特にキムチ関連食品では塩添加が多いことから、塩の一部を他の調味料で代替して塩分含有量を減少しているという。日本の減塩傾向と似たものを感じた。また、健康食品原料の専門商社では、これまで日本から韓国に輸出されていた健康食品原料は半減していると聞いた。これも放射能関連の大きな影響である。展示内容では既報(本紙9月11日号)のように日本からの主な出展は、林原(岡山市)、昭和化工(大阪市)、クロレラの八重山殖産(沖縄県石垣市)、日本バイオコン(名古屋市)などである。他にもあるが韓国内の代理店が取扱い素材として日本企業の素材原料を出展していた。
一方、韓国全羅北道益山市には、国家食品クラスター支援センター(略称:フードポリス)がある。韓国フードポリスは、韓国農水産食品部と全羅北道の益山市が、益山地域一帯に食品産業振興の中核インフラとして形成するR&D中心・輸出志向型の食品産業団地である。現在、第2段階計画(2012~2015年)として、食品専門研究生産団地(フードサイエンスパーク)を形成(232万㎡)する予定だ。今のところ、世界の食品企業約70社と投資MOU締結を終えており、現在もいくつかの企業と交渉中である。日本では食品CROのTTC(東京都渋谷区)が締結しているが、日本はやや出遅れているという。また、近い将来、韓国と中国が自由貿易協定を結ぶ交渉を進めており、実現すれば、食品分野はこの益山市にあるフードポリスがアジア輸出入の中心となる。
毎日乳業は韓国の三大乳業メーカーの一つ。牛乳のほかにも沢山の種類の飲料を生産している。毎日乳業については後日詳報する予定である。