どうも三山純です。
三山純が考える
食薬ビジネスについて
厚労省医薬食品局は、局長通知「医薬品の範囲に関する基準の一部改正について」を各都道府県知事等に通達、いわゆる食薬区分を改正した。今回の改正で、非医薬品(医薬品的効能効果を標榜しない限り医薬品と判断しない成分本質リスト)に入った成分は、植物由来ではシャタバリ(地下部)、トウキ(オニノダケ/カラトウキ)(葉)、フーディア・ゴードニー(地上部)、ボタンボウフウ(根、根茎)の4種類と、化学物質等では、オロト酸(フリー体、カリウム塩、マグネシウム塩に限る)の1種類の合計5種類である。一方、これまで、非医薬品であった植物由来等のウィザニア(アシュワガンダ)(全草)は専ら医薬品として使用される成分本質リストに追加され、非医薬品リストから削除された。また、新たにシッサス・クアドラングラリス(ヒスイカク)(全草)、化学物質等のマグノフロリンも非医薬品となった。
まず、非医薬品になったフーディア・ゴードニーは、すでに健康食品として販売されている。食欲抑制成分が知られており、ダイエット素材として使用されてきた。以前は、専ら医薬品に入っていたことから、業界でもフーディア・ゴードニーの取扱いを止めるかどうか検討する企業もあった。一時期米国ではダイエットサプリメントに必ず配合され市場を席巻していたこともあり、今後の日本のダイエット食品市場でも大きな期待が持てる健康成分である。
ボタンボウフウは、今回の根、根茎に、以前から非医薬品になっている茎、葉などを加えて、4つの部位が非医薬品リストに入った。沖縄ではボタンボウフウのことを長命草とも呼び、ビタミンAやE、B群、食物繊維等が豊富であるため、ケール等とともにその葉が青汁に配合されたり、サプリメントとしても売られている。根と根茎が利用されることで健康志向食品に向けて開発の広がりが予想されている。大腸がん抑制作用等が琉球大学で研究されているほか、動脈硬化予防作用、血管拡張作用、排尿障害改善作用等が報告されている。シャタバリも広く販売されているアーユルヴェーダ系のハーブ素材で、妊婦など女性向け強壮剤のような働きを期待して利用されている。化学物質等に入ったオロト酸は海外で売られている。1~2年後に市場に登場するものと思われ、楽しみな素材である。
一方、ウィザニア(アシュワガンダ)は、アーユルヴェーダ素材として知られているが、非医薬品リストに移ったため、健康食品としては使用できなくなった。改正案で公示され、今回公表されたパブコメでは、ウィザニア(アシュワガンダ)に対する意見が多くあり、問題成分である「ウィザフェリンA」は科学的に毒性は高くないという主張が目立った。厚労省の見解は「毒性の強いwithaferinAは根、葉だけでなく、他の部位にも含まれる成分であることから、“判断基準”に基づき、全草を“専ら医薬品として使用される成分本質”と判断」したと述べている。パブコメにはシャタバリやフーディア・ゴードニーに対することも書かれており、こちらは救済されたことになる。