三山純が語る
これまで厚生労働省で行っていた食品表示等に関する業務(食品衛生法、健康増進法の規定に基づく表示基準の策定等)が2009年9月1日付けで消費者庁へ移管され、消費者・事業者双方の情報が完全に一元化する体制がはじまった。新体制により規制緩和を期待する一方で、規制強化とならざるを得ない雲行きになっているとの意見が、厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課・新開発食品保健対策室の尾崎俊雄室長から出された。尾崎氏は今月から消費者庁食品表示課の担当官であり、その言動に注目が集まっていた。
三山純がさらに語ってみた
日本健康・栄養食品協会主催で8月24日と26日、大阪と東京でそれぞれ開催された消費者庁設置説明会で語った尾崎室長は「今までの食品法に加えて新たに消費者安全法ができることから、消費者庁誕生によって健食業界への規制は厳しくなると考えられる」とする率直な意見を語り、さらに他の具体的な案件についても「トクホ審査でカプセル形状は現時点では認められないという意見が出ている」「要望されていた北海道に権限を与える道州制は、許可するのは難しい」「消費者に多くの情報を基本的に公開する体制となり、その一部が風評被害となることが心配される」「消費者団体からの健康食品への眼は思ったより厳しい」「表示緩和の前に安全対策による信頼性確保が先決となる」などと規制緩和を求める業界にとって逆風となるコメントが目立った。
三山純がさらに語ってみた
消費者庁の健康食品関連の執行部門は、健食表示やトクホ申請窓口などを担当する「食品表示課」と、景品表示法など担当する「表示対策課」、消費者安全法・すき間事案を行う「消費者安全課」、「取引・物価対策課」に分けられている。トクホ申請は、申請者が食品表示課に申請し効果の判断を消費者委員会の新開発食品専門調査会が行い内閣府食品安全委員会にリスク評価を依頼する。そのあと消費者委員会が改めて安全性と効果の判断をして内閣総理大臣が許可することになる。消費者委員会は必要があるときは内閣総理大臣に対して、被害の発生や拡大防止に関し必要な勧告をすることができ、消費者庁と消費者委員会は対等とする強力な権限を有している。尾崎俊雄室長は「消費者委員会のメンバーには食品の機能性に関する専門家はいない。また消費者庁の食品表示課は担当する分野が広がることから、これまでの厚労省ように健康食品の案件について専門に担当する者がいなくなった」とした。トクホの申請を担当する食品表示課は農水省出身者が担当することが決まっているが「トクホ申請は厳しくなるか?緩和されるか?は食品表示課の課長次第」とした。
厳しいコメントが続いたが、先の衆院選で政権を獲った民主党が消費者庁と消費者委員会の委員の再考を求める談話を発表していることから、大きな人事変革の可能性も残っている。
・・・というわけで
今回の三山純コラムは終わります。
いかがでしたでしょうか。
何かご意見、ご感想がありましたら
三山純にまでご連絡ください。
それでは、また会いましょう。
三山純